1945年7月30日、フロリダ州タンパで生まれ。子供の頃セントルイスに移る。幼少より小児麻痺にかかり、医師の勧めでリハビリを兼ねてサックスをやり始めた。ブルースやジャズに影響され才覚を育てたサンボーンは、10代半ばにはアルバート・キングとも競演した。様々なミュージシャンとセッションをこなし、1975年、ワーナー・ブラザース・レコードと契約し、アルバム『テイキング・オフ』でデビューした。(Wikipedia)
私のサンボーンとの出会いは大学のジャズ研時代
サンボーンを師匠とする米田先輩から、とにかくサンボーンの楽曲「Smile」を完全再現するバンドを作りたいとのオファーを受けてそのバンドに参加したのがきっかけです。先輩は大学に入ってからアルト・サックスを始めたにもかかわらず、シャクリからちょっとしたブローまで完コピ。
練習に明け暮れる毎日、上手くいかなければスタジオで楽器を持たずに口で各楽器のフレーズを合わせる。完璧にフレーズが入ったところで楽器に持ち替え。そんなことをしているうちに、こちらもハイラム・ブロックのギターに魅了されサックスのメロディー、ハイラムブロックのギターフレーズが脳の中にインプットされてしまいました。それまでロック好きであった私はjAZZ、FUSIONに余り興味は無かったが、ジャズ研に入れば、もっとギターがうまくなれるかも知れないと興味本位で入ったのですが、この出会いによって歌が無くても楽器だけでこれだけ人を魅了させてくれる音楽があることを理解しました。この「Smile」との出会いが私の音楽人生を一変させてしまったと言っても過言ではありません。
サンボーンの「Smile 」にも色々なバージョンがあります。
私が今までいちばん見ている、聞いているバージョンは、
Love & Happiness(VIDEO) 1983 , Straight to The Heart 1984
に収録されているものです。
Love & Happiness(VIDEO)
1983年発売のライブビデオ
おそらく戦略で白黒映像での発売をしていて、このことによって映像が楽曲の良さを邪魔しない効果が生まれていると私は思います。
Straight to the Heart
1984年発売のビデオ「Love & Happiness]の映像なしのCDアルバム
ちなみにLove & HappinessのビデオはStraight to The Heartの映像版です。名盤でサンボーン初心者に魅力はこれに詰まっている、一番だと学生のころに洗脳され、今は伝道者となっています。
作曲者は C. Perkinsonで、African American の作曲家、ピアニスト、コンダクター
残念ながら原曲は聴いたことがありませんが、このライブバージョンではイントロのピアノソロの旋律がとても印象的で、これから始まる「Smile 」を引き立てています。keyboads は常連 Don Grolnick
魅力は多彩なリズムと後半に向けて盛り上がっていく楽曲の構成にもある。
イントロのピアノソロ、バラード風Aメロ、レゲエ風7拍子のBメロ、力強いサビを繰り返しで少し盛り上げ、短めのギターソロでクールダウンそしてサビ、テーマに戻りだんだんだんと爆音になり盛り上がりのギターソロでサックスと最後は絡みまくる。
1曲の中で様々なシーンが繰り出されるアレンジで感動の大団円となります。何度見ても興奮して見入ってしまいます。
「Smile 」のライブ映像は他にもあります。
Ohne Filter Liveの名前で、調べてみるとドイツの45分テレビ番組の収録であることがわかりました。
曲中の構成は一緒ですが、演奏メンバーも違うため Love & Happiness ほどの完成度はありません。ギターのハイラム・ブロックはロック寄りのエンターテイナーでもあるので相変わらずの盛り上げ役で、そこは変わりませんね。
スタジオ録音はサンボーンの1976年2枚目のソロ・アルバムの「Sanborn」に収録されています。
ここで聴けるのはボーカルの入った楽曲で、ライブバージョンにあるピアノのイントロはなく、そのまま曲に入ります。テーマ部分のフレーズは若干の違いはあるもののほぼ同じ。後半部分は同様に激しくなってくるものの、全体的にゆったりとした作りになっています。
バンド・メンバーは
Vocals : Paul Simon, Phoebe Snow
Keyboards : Rosalinda De Leon
Electric Bass : Herb Bushler
Guitar : Hiram Bullock
Drums : Victor Lewis
Percussion : Jumma Santos
同じ楽曲がどのようにしたら、どのように変わっていくのか
実にファン心をくすぐる対比ですね
今までは、私の音楽人生を変えたかもしれない「C. Perkinson」作曲の「Smile」ですが、世に一般的に知られているサンボーンのスタンダードの演奏動画も見つけました。
こちらは、チャップリンの映画“モダン・タイムス”で使われて、Nat King Cole が歌ってヒットした楽曲で、作詞作曲は J. Turner G. Parsons and Charles Chaplin チャップリンも作曲に加わっているとのこと。改めて知りました。
この曲も、私ソロギターで家でポロリ、ポロリやることが多い曲です。スタンダードの研究も始めます。